今回のテーマは新型うつについてです。
ストレスチェック制度と「うつ病」
精神医学界においての本来の意味での「うつ病」というのは、自責の念が強い、几帳面で真面目である、仕事熱心な人がなるとされています。ストレスチェックそのものは、拒否せず受検するケースがほとんどですが、その結果の開示ということに関しては、「迷惑をかけるわけにはいかない」「自分には問題はない」という考え方から、拒否をする傾向にあると思われます。
そのような結果では、ストレスチェックを元に、職場環境の改善に反映することは難しいという結果になってしまいます。
ストレスチェック制度と「新型うつ」
マスコミなどでも取り上げられることの多くなっている「新型うつ」は、一般的に知られている「うつ病」とは少し違います。根拠のない自信や、漠然とした万能感を持つ性格傾向が多いという考察がされています。よって、「ストレスチェック」の結果で、「新型うつ」の方が、「高ストレス者」であると診断された場合には、事業者への結果開示、面接の申出、さらに職場環境の改善を強く求める方向に動くことが想像できます。その場合、問題のなかった職場環境が乱さされるという懸念もあるのです。
(編集:創業手帳編集部 / 監修:合同会社パラゴン|櫻澤博文)