今回のテーマは「ストレスチェック制度」の医師、保健師等の選考方法についてです。

ストレスチェックの実施者にふさわしい人

ストレスチェックの実施者としてふさわしいのは、産業医のような普段の事業上の状況をよく知っている者が望ましいとされています。しかし、普段の事業場の状況を把握しているからといって、そのまま実施者にするというのは判断方法として正しいのか、と言えば、そうではないでしょう。

単なる産業医だからではなく「質」と「経験」で選ぶのがポイント

実施者にふさわしい医師を選ぶ際の基準には、質を保証する資格があります。ストレスチェック制度は、国が法律のもと義務づけているものです。だからこそ、実施者の条件にも国家資格が含まれています。

さらにプラスアルファの資格があるかどうかが、「信頼できる産業医なのか!?」という問いに対する回答を与える選択基準になります。国家資格である「労働衛生コンサルタント」や日本産業衛生学会による「認定指導医」や「認定専門医」、そして、産業医科大学による「メンタルヘルスエキスパート産業医」資格を持つ医師であれば、これまでも産業医としての契約を多数重ねてきています。

すなわち質的な吟味に耐えられてきていますし、その評判が評判を生み、契約するのであればこれらの資格がなければ話にもならない実際がこれまで、企業間で流布しています。これらの資格がないと、良い契約は確保できていません。良い契約を確保できない医師は、産業医業界から足を洗っています。すなわち二極化が進みました。これら資格を持たないものは、能力も信用も実績もないということを物語っています。

このように、対外的な“品質保証”がある“プロフェッショナル産業医”であれば、単なる能力だけではなく、経験も積んでいることから、安心して契約を交わすことができます。

(編集:創業手帳編集部 / 監修:合同会社パラゴン|櫻澤博文