ストレスチェック制度Q&A|調査票のひな型では選定方法や基準はどうなってる?

須藤 玲素子(26)
先生!調査票のひな型では選定方法や基準はどうなっているか教えてください!


先生(52)
わかりました、玲素子さん。詳しく解説しましょう!
評価基準としては次の2つの方法がある。

  1. 調査票の各質問事項の回答の点数を単純合計する
  2. 調査票の各質問項目の回答の点数を素点換算表によって尺度ごとの5段階評価に換算してその評価点の合計または平均点を計算する
  3. 評価方法については評価結果を数値だけではなくて、レーダーチャートなどで表すのが望ましいんだ。
     

    1.調査票のひな型の評価方法・高ストレス者選定方法と基準の具体例とは?
    評価基準1については各項目でストレスが高い方を4点、低い方を1点として例えば次のような方法で高ストレス者を判定する。
    ・「心身のストレス反応」29項目の合計点数が77点以上
    ・「仕事のストレス要因」17項目「周囲のサポート」9項目の合計点数が76点以上で、「心身のストレス反応」の合計点数が63点以上

    評価基準2については各項目でストレスが高い方が1点、低い方が5点として例えば次のような方法で高ストレス者を判定する。
    ・「心身のストレス反応」の6尺度(活気、イライラ感、不安感、抑うつ感、疲労感、身体愁訴)の合計点が12点以下または平均点が2.00点以下
    ・「仕事のストレス要因」の9尺度(仕事の量、仕事の質、身体的負担等)と「周囲のサポート」の3尺度(上司からのサポート、同僚からのサポート等)の合計点が26点以下または平均点が2.17点以下で、「心身のストレス反応」の合計点が17点以下または平均点が2.83点以下

    また、「仕事のストレス要因」と「周囲のサポート」について集団分析を行う場合の尺度としても利用されるんだ。

    評価基準1は実施するのにわかりやすい、評価基準2は個人プロフィールとの関連がわかりやすく、尺度ごとの評価が考慮されるというメリットがある。導入時のコスト・時間・ストレスチェックの実効性を総合的に考慮して、各事業所の実情に応じて選定方法・基準を選ぶ必要があるんだよ。