先生（52）
わかりました、玲素子さん。詳しく解説しましょう！

事業者がストレスチェック結果を取得した場合は保存することが法的責任となるけど、保存しなかったことに対する罰則はないんだ。一方で、記録が漏えいした場合は事業者は労働者に対して債務不履行と不法行為による損害賠償が発生する可能性がある。実施者、実施事務従事者の場合は、保存の義務はないけど、守秘義務がある。また、債務不履行の責任はないけど、不法行為による賠償責任が発生する可能性はあるんだよ。
 

1.事業者の法的責任
・罰則について
事業者が個別に労働者の同意を得てストレスチェック結果を取得した場合は適切に保存しなければならない法的責任はある。でも、保存しなかったとしても罰則はないんだ。
・債務不履行責任
事業者が必要な措置を取らなかったことで、ストレスチェック結果の漏えいが発生した場合は労働者に対して債務不履行による損害賠償責任を負う可能性がある。
・不法行為責任
事業者の過失によりストレスチェック結果の漏えいが発生した場合は、不法行為による賠償責任を負う可能性がある。

2.実施者・実施事務従事者の法的責任
・罰則について
ストレスチェック結果の保存について法的責任はなく、罰則もないけど、業務上知りえた情報については守秘義務がある。情報が漏えいした場合は、懲役6か月以下、罰金50万円以下の罰金となる。
・債務不履行責任
ストレスチェック結果を漏えいしたとしても労働者との直接契約がないため、債務不履行にはならないんだよ。
・不法行為責任
ストレスチェック結果を漏えいした場合、労働者に対して損害賠償責任が発生する可能性があるよ。