ストレスチェック制度Q&A|コスト・費用は全額事業者負担?

須藤 玲素子(26)
先生!ストレスチェック制度にかかるコストの負担について教えてください!


先生(52)
わかりました、玲素子さん。詳しく解説しましょう!

ストレスチェックの実施においては、実施を委託する費用と面接指導の費用がかかる。そして、実施が事業者の義務である以上、そのコストを労働者に負担させてはいけないんだ。
 

1.発生するコスト
ストレスチェックを実施する際は、調査票の配布、回収、分析・評価、面接指導対象候補者の決定などがある。
これらは、ネットワーク環境を活用して行えば、コストは1人あたり1,000円以下に抑えられるといわれているよ。
それに対して、面接指導は医師に依頼するため、委託費用が増大するとみられている。
また、労働者に対するメンタルヘルスケアのために就業の配慮をする場合もコストも発生すると考えられるね。
ただ、労働者が実際に疾患が発症した時の職場のモラルの低下や損害賠償のリスクを考えると決してコストは大きくはないんだよ。

2.労働者はコストを負担できる?
事業者は法律によりストレスチェックの実施と面接指導を義務付けられている。それを労働者に負担させることはできない。
また、ストレスチェックや面接指導に必要な時間の賃金については労使間で取り決めるんだ。労働者の健康を確保するために必要な手段なので、拘束時間については賃金を支払うのが望ましいね。

3.補助金は出る?
費用を国が助成することはないけれど、従業員50人未満の事業所については、ストレスチェックや面接指導を合同で行う場合に助成を予定しているよ。