先生（52）
わかりました、玲素子さん。詳しく解説しましょう！

調査票の項目で不適切なものとして「適性検査」「うつ病検査」などがある。調査項目の作成にあたって不適切な内容を盛り込まないように産業医などの専門家と十分に意見交換をしていく必要があるんだよ。
 

ストレスチェックの本来の目的は「メンタルヘルス不調を未然に防ぐこと」なんだ。だから、「社交的ですか？」「物事を深く考える傾向にありますか？」などの性格検査、適正検査に該当する項目を入れてはいけないんだよ。
また、ストレスチェックはうつ病など精神疾患を発症している労働者を検出するものではない。だから、「絶望的な気持ちが強いですか？」「生きる価値がないと感じますか？」など、「希死念慮」や「自傷行為」などうつ病検査に該当する項目を入れてはいけないんだよ。
「希死念慮」や「自傷行為」は労働者の生活の背景も併せて評価する必要があり、たとえこれらの項目を設けて自殺リスクが高いと判断された場合でも事業者が早急に対応できる体制がない場合にはむしろ労働者にとってマイナスに働く場合もある。

事業者が独自に項目を設定する場合は、不適切な内容が盛り込まれないようチェックを行い、産業医などの専門家と十分に意見を交換しながら作成していく必要があるんだよ。