先生（52）
わかりました、玲素子さん。詳しく解説しましょう！

事業者は労働安全衛生規則によって面接指導結果の記録と保存が義務付けられているけれど、罰則は規程していないんだ。ただし、法的義務はあるので訴訟等において作成・保存を怠っている場合は不利になることが予想されるよ。
 

1.面接指導結果の記録の作成と保存は誰の義務？
労働安全衛生規則により、事業者には面接指導結果の記録と作成が義務付けられている。詳細は面接指導結果の記録は何を記載する？と面接指導結果の記録の保存方法と保存期間は？を参照してね！
一方で実施者に対してはストレスチェック結果の保存は義務付けられているけど面接指導結果の保存は義務付けられてはいないんだよ。
また実施者に対してはストレスチェック結果の「保存義務」ではなく「保存が適切に行われるように必要な措置を講じる義務」があり、保存期間も「5年間が望ましい」と事業者と比較して緩やかに規定されているんだ。

2.ストレスチェック制度での罰則とは？
ストレスチェックの導入にあたり、次の場合に罰則が適用されるんだ。

1. ストレスチェック、面接指導実施の事務に関わる上で知りえた労働者の情報について守秘義務を違反した場合
2. 事業者がストレスチェックと面接指導の実施状況を労働基準監督署に報告しなかった場合

そのため、事業者が面接指導結果の記録の作成と保存の義務を怠ったとしても罰則を受けることはないんだ。ただ、法的義務を怠ったということだから訴訟に発展してしまった場合は不利になる可能性も考えられる。だから事業者は誠実に義務を履行する必要があるんだよ。